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「……ちが……ごめ…」
小さな囁くような声は、震えていて…
「…なんで…俺……いつも…お前…傷つけて…」
俺の首筋に落ちる冷たい雫は、初めて見るもので…
「……愛して……だけな…のに……何で…いつも…いつも……」
口から吐き出すのは、自分を責める言葉で…
「…そん…な…俺に……お前を…抱く……資格…ないだろ…」
…傷つけていたのは、俺の方なのかも知れない。
俺が來臥を縛りつけていたから…
「………………っラ…!」
…でもね?
來臥の首に手をかけて抱き締めた。
…俺はどんな理由でも
あぁ、これで來臥と一つになれるって思ったんだ…
謝るのは俺の方…
來臥…
俺なんだよ…
あの公園で俺達は、逢わない方がよかったのかも知れない。
俺は、
あの部屋で膝を抱えていた方がよかったのかも知れない。
そうしたら…
誰も傷つく事はなかったから…
でもね?來臥…
本当に好きだったんだよ?
………好きだったんだよ…
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