闇夜の兎…?

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「………來臥」 「あ?」 バスクリンがなくなりゆっくりお湯をかき混ぜる俺の身体を、 いつのまにかぎゅっと抱き締めていた來臥は… 名前を呼ぶと更に力が加わった気がした。 だからね? 「……大丈夫だから」 「………」 「俺は大丈夫だから…だから…」 ぎゅっと痛いくらいに抱き締められて、首筋に顔を埋めた來臥は… 震えていた。 俺は誰も恨んでいないから… だから、來臥も恨まないで。 誰が悪いとかじゃないんだ。 俺も… 來臥も… 來臥のセフレ達も 舞ちゃんも… ただ、 愛しただけ。 人を好きになっただけなんだ。 だからお願い これ以上苦しまないで… 來臥の頭を撫でて、身を捩ったら… くるりと反転されて前から抱き締められた。 「…相変わらず…バカだな…」 「…來臥には言われたくないんだけど」 「…っ……ラン…」 よしよしっとあやすように背中を叩いてあげたらガキ扱いするなって言われた。 全く素直じゃないんだから。 「お前もだろ」 …煩いよ。もう! ,
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