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「明日補習終わったら本借りに行こうかと…なっちゃんも行く?」
「あー…うん、そうだな…」
珍しく歯切れの悪いなっちゃんに首を傾げていると、苦笑されて頭を撫でられた。
「いや、何でもない。蘭が終わる頃迎えに行くよ」
「?うん」
…………そういや、あれからろうちゃん達には逢ってない。
深夜、布団にはいりながらふと気づいた事実に胸元に手をあてた。
全体的に学園が平和になったからか、親衛隊に追いかけられる事もなくなり…
柄の悪い兄ちゃん達もあまり見ない。というか、いるけど大人しいみたいな?
不良と呼ばれる中には、そこそこの権力を持つ子息がいた訳で…
ばっさり退学とかしても父さんは大丈夫なのかなー…とか多少の不安はあったけど、父さんだし…とあまり心配はしていない。
この間、久しぶりに電話したら案の定…
『お前が元気で笑っていたら俺はそれでいい』
と、男前発言してすぐ切られたけど。
でも、その声は凄く優しくて…
ちょっと嬉しかったのは内緒。
…だって、なんか恥ずかしいんだもん。
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