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「俺が社長になった時は、盛大に祝ってくれ。そうだな、蘭の手作りケーキを裸エプロンで…いててて!冗談じゃんかー」
「ケーキの飾り付けは苺とぷりんだからね!」
そう言うと、ふっと笑って俺の額に口付けた。
「出来れば愛してるってチョコメッセージ付きで」
「ぷりんを?」
何が可笑しいのか腹を抱えて笑うあきちゃんに、思わずバシバシ叩いたってバチは当たらないもん!
「だからさ…
お前ももう素直になれよ」
「………ぇ?」
俺の心臓に人差し指をつけて…
「ここにいる奴に、素直に求めろ」
「………あきちゃん」
「玉砕したら俺が嫁に貰ってやるから安心して当たって砕けてこい」
「…砕け限定じゃん」
思わず溜め息をはく俺の頬に手を添えて…
「最初で最後だから…」
と、触れるだけのキスをした。
「俺は、お前の幸せだけを昔から願っている。だから、周りを気にしないで自分の思う通りに進め。
俺がついてるから、何処にいても」
そう言ってあきちゃんが出ていった扉を、暫く眺めていた。
ごめんね、あきちゃん。
有難う…
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