7207人が本棚に入れています
本棚に追加
「…言うつもりはなかった。…このまま去ろうとも思ったのに…
蘭…
お前を愛してる」
そう言うと、俺の身体を離していなくなった。
何が起こったのかわからなくて…
でも、消えた温もりを意識した途端…
身体の力が抜けたようにその場に座りこんでしまった。
「……ろうちゃん…?」
それは俺を解放する為なのか…
「……ろう…ちゃ…」
それとも俺から解放されたかったのか…
「……っ…」
頬を伝う涙に気づいたのは、室内が赤く染まる頃で…
夏休みが終わって新学期が始まった時に、
ろうちゃんは退学届けを出して学園からいなくなった事を知った。
,
最初のコメントを投稿しよう!