闇が明ける朝には…

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「……ん……蘭…?」 「…え?」 顔をあげると、なっちゃんが心配そうに俺を見ているのに気づいた。 「どうかしたのか?」 「…ううん、何でもない」 人の心の流れと違って、時間は止まる事はなく… 俺達は3年生になった。 なっちゃんはかーくんの指名で風紀委員長になり、 何故か俺も風紀委員になった。 『だって、蘭ちゃんを1人に出来ないでしょ?』 というかみちゃんに、愛結とけんちゃんも道連れにしたけど。 「…だからって何で俺が…チッ」 悪態をつくけんちゃんは、かみちゃん推薦の副委員長様。 中々似合うんじゃない?っていったらデコピンされたけど。 「蘭ちゃん。現実逃避しないの。ほら、見廻りいくよ」 「…愛結が頼もしい」 「終わったら食堂でプリン食べようか」 「よし、行こう!けんちゃん」 「………おい」 「クスクス」 けんちゃんの手をとって見廻りを再開する。 学園が平和になった事で、前に比べて被害報告も減った。 親衛隊はあるけども、岬ちゃんの見事な統率力で揉め事もあまり起きない。 さながら影の番長!っと言ったらデコピンされたけど。 ,
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