闇が明ける朝には…

9/35
前へ
/573ページ
次へ
夏休みになると、かーくんとかみちゃんが遊びにきた。 けんちゃんの事は知っていたらしい。 「蘭ちゃん。ドライブ行こうか」 かみちゃんの誘いに皆で海に来ていた。 金持ちは皆こーなのか… 若干遠い目をした俺は、かみちゃん家専用ビーチなるものを見て思わず溜め息をついてしまったって… 仕方ないよね? 「何いってんの。蘭ちゃん家も持ってるんだよ?しかもここの倍」 「あれは倍じゃなくて島ごとだろ」 …………。 かなり忘れていたけど、父さんは金持ちの家だった。 だって、行った事ないし… 鷺ノ宮家には嫌われてるし、 つか、俺は庶民だもん! むぅーと、剥れた俺を他所に… かみちゃん、かーくん、なっちゃん、愛結はビーチバレーをしている。 なんか勝った方と一緒に俺が寝るんだって。なにそれ俺が景品とか。 「何故か喜べないんだけど」 「まだまだ僕達に勝つなんて早いんだよね!」 えっへん!と何故か得意気に仁王立ちしたかみちゃんは、景品らしい俺の手をひいて別荘に向かってる訳で… 金持ちなんか滅びてしまえ! ,
/573ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7208人が本棚に入れています
本棚に追加