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…………え?
「…っあ」
緩められた腕の中でクルリと向きを変えられて…
俺の頬にふれるなっちゃんの手が、やけに熱く感じて…
目の前にある熱のこもった真剣な瞳から、目を反らす事も出来なくて…
気づいたら…
キスをされたんだと認識したのは、触れた唇が離れてからだった。
「…なっちゃ…?」
「好きだ」
「な………んっ…」
啄むように触れる唇をそらす事も出来ず、
腕の中から抜け出す事も出来ない。
逆になっちゃんの服を掴んでいた事に、自分でも気づかなかった。
「…ふぁ……ん…」
深くなる口付けに思考も麻痺したように、口からは甘い吐息が出て恥ずかしくなるも…
自分ではどうする事も出来なくて…
唇が離れた時には、自分で立つ事も出来ない程身体も蕩けてしまっていた。
なっちゃんは俺を抱き締めて支えてくれて…
少し早い鼓動を聞きながらその胸に凭れて息を整えるしかなくて。
「好きだ…今すぐ返事を貰おうなんて言わない。
だから…
考えてくれ。
お前の隣に俺がいる事を」
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