闇が明ける朝には…

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「蘭」 寮に帰る間、重苦しい沈黙が俺達の間に漂い… 愛結が部屋に入るとなっちゃんに呼び止められ、なっちゃんの部屋に入りソファーに2人で座った。 「なっちゃん…俺ね、なっちゃんが好きだよ。こんな汚ない俺を好きだって言ってくれて、凄く嬉しかった」 「っ!汚なくなんか…」 否定してくれるなっちゃんの言葉を遮るように首をふると、悲しそうな瞳で俺をみる。 「ううん。汚ないよ、俺は。なっちゃんを独り占めしようと考えてしまう。 俺ね、結構独占欲が強いみたい」 自嘲気味に笑うと、なっちゃんは俺を抱き締める。 その腕の中は暖かくて… とても安心するんだ。 …だから 「でもね?俺のせいでなっちゃんが我慢するのは嫌なんだ。 我が儘なんだよ、俺。 皆で一緒にずっといたいと願ってしまう。そんな事、無理なのにね?」 そう言うと、なっちゃんの腕に力が隠った。 「……蘭、一緒にいかないか?」 …だから 「…ありがとう…なっちゃん。 …なっちゃんが好きだよ…でもね…」 …俺は ,
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