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「…色々ありがとうね、なっちゃん。…愛結もけんちゃんも」
「…チッ」
「蘭、顕彰はツンデレ不良攻めだと思うよ」
「愛結!誰がツンデレだ!」
「「「「顕彰(けんちゃん)」」」」
岬ちゃんも思ったらしく、けんちゃんは耳まで赤くして逃げるように迎えの実家の車に行ってしまった。
「…意外と可愛いよね、顕彰って」
「「「………」」」
…という岬ちゃんの呟きは、聞こえないふりをしたけど。
「じゃあね、七海。"またね?"」
"またね"
それは普通の別れの言葉。
また今度会おうね。
岬ちゃんは手をふって、親衛隊の子達が待っている方に行った。
「さてと、僕も行こうかな。七海、元気でね。蘭、また大学でね」
俺達に手をふると、愛結も行ってしまった。
…1人…また1人…
去っていく"大切な友達"の背中をみつめた。
「蘭…俺の我が儘をきいてくれて有難うな」
「違うよ…俺の我が儘。有難う…なっちゃん。ごめんね?」
俺を抱き締めるなっちゃんは、謝るな…というと、ふれるだけのキスをした。
「…あの時、はっきりフラれてよかったよ。今まで恋人ごっこに付き合ってくれて有難うな。
…元気で」
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