闇が明ける朝には…

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…どんなに近くにいても 人の気持ちなんて変わる。 感情なんていらない。 今までなら、そう思っていた。 でもね? 彼らに出逢えたおかげで、俺は人を信じる事が出来た。 自分より大切な人ができた。 色んな感情がある事を知った。 色んな形の愛情もある事を知った。 離れていても、 今なら信じられる。 「……父さん……俺をここに連れてきてくれて… 彼らに逢わせてくれて… 有難う」 小さくなっていく校舎を見ながら呟いた声は、ちゃんと届いていて… 俺の肩を抱き寄せながら、頭にキスをした。 「…お前が幸せになるなら何でもしてやる。いいな、お前は1人じゃねぇ。 忘れるな。 お前の心には俺がいるって事を あいつらがいるって事を」 「………うん」 皆…有難う… ……さよなら ,
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