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「はぁー…何か…複雑」
自室のベッドで寝転がっていた俺は、いつの間にそんな所まで話が進んでいた事に戸惑ってもいる訳で…
…俺なんかがいいのだろうか。
俺に与えられた部屋を見渡して、小さく溜め息をついた。
広い部屋が苦手な俺を知っている父さんが、あまり広くない部屋を用意してくれたんだけど。
それでも、俺には凄く広い部屋で…
ここに来た頃はやっぱり眠れなくて、慣れるまで大変だった。
そのうち、あまりの忙しさに疲れた身体が…
というか、心が?
休息を求めるように、闇に落ちるんだ。
自分の身体を護るかのように、小さくなって眠る癖がついた。
頭を撫でられる感触で意識が浮上した。
どうやら、そのまま寝てしまったらしい…
「…悪い、起こしたか」
「……父…さん……?」
霞む視界を擦りながら、ベッドに腰かけて俺の頭を撫でる父さんがいた。
その手がとても気持ちよくて…
俺は開きかけた瞳を閉じて、その手にすりよるように父さんの方に身体をずらしたら…
小さな笑い声が聞こえた。
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