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目元に…
額に…
優しく落とされる口付けは、更に俺の涙を誘ってしまったらしく…
小さな笑い声が聞こえた。
「…泣き虫になったな」
「…っ…誰…のせ…いだ…っと」
絡めとられた手に口付けをしながら、意地悪を言うから…
嗚咽を漏らしながらも、バカ…って言うと苦笑される。
「…逢いたかった…蘭」
「……っ…うちゃ…」
啄むように俺の唇にキスをするから、絡めとられていない方の手で服を掴んだ。
吐息が唇にかかり、瞳を開けて目の前にある闇色の瞳を見つめる。
「……ずっと…逢いたく…て…
…がま…して…
俺…
俺…
ろうちゃん…が…好き…
一番好き」
やっと言えた思いは、ろうちゃんの唇に消えた。
俺の身体を強く抱き締めてくれる安心する腕の中で…
俺の舌を絡めとり、息をするのももどかしいぐらいお互いを求めて…
名残惜しむ唇が離れて、ろうちゃんが熱い吐息をはいた。
「…俺も……蘭、お前だけを……愛してる。
ずっとお前だけを想ってた」
「っ…ろうちゃ…」
ろうちゃんの腕の中は、とても安心出来るんだ。
…誰よりも
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