鴉の行方…

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「……蘭…俺から離れるな。何があっても、俺がお前を護るから…」 「…ぁっ!……ろうちゃ…ん!」 「…死んでも離さない」 「ん!お、れも…離さな! …ああ!」 …ずっと、 ずっと願っていた。 暗闇の中で膝を抱えながら… 誰かに抱き締めて欲しかった。 いつも求めたら手から溢れ落ちるから、いつしか誰かを頼る事なんて出来なくなっていて… 自分で心に鍵をかけていた。 ろうちゃんがいたから、來臥との事を乗り越える事が出来た。 人を信じられるようになった。 大事な友達ができた。 感情を取り戻す事も… 自分に自信を持つことも… 「蘭珠…好きだ…愛してるよ」 「俺も好き」 『まるで宝石箱みたいだね』 闇色のキャンパスに散りばめた光は、俺の心を溶かしてくれる。 來臥のあの言葉は、 多分、一生忘れないと思う。 今まで色々あったけど、それがあるから今があるんだって思えるから… だからね? 今度は、俺が闇を照らせるように ろうちゃんと一緒に… 《fin》
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