Chapter12 かこむもの

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洞穴の壁に丸く穴が空いていて、中で火が燃えている。 燃えているのは穴に置かれている器? 炎に照らされる部分から、洞穴は石畳と石壁の部屋に変わっていた。 ここは誰かの家なのかな? 寒い石造りの家、暮らしにくそうだけど。 コツン、コツンと足音を響かせながら私は奥へと進む。 すると通路の端にお地蔵さんが見えた。 左側と右側にそれぞれ二人ずつ。 私がお地蔵さんの横を通り過ぎようとすると……。 【おお、ついにおいでなさりましたか】 【お待ちしておりましたぞ】 「うわぁっ!」 私は叫びながら走って通りすぎた。
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