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石畳の通路を走ると奥に部屋が見えてくる。
部屋に扉は見えない、入口の両脇には台とお皿のようなものが置いてあるのが見える。
私はお地蔵さんから逃げた勢いのまま、部屋の前まで走り続けていた。
と、部屋の中からお姉ちゃんが現れた。
「お姉ちゃんっ!」
私が走りながら言うと、お姉ちゃんが目で「止まりなさい」と伝えた。
慌てて立ち止まる私。
「この奥にあるのは祭壇(さいだん)だよ。この先は“くくりの巫女”じゃないと入れない」
くくりの巫女?
確か、私達が忌み子と呼ばれていた理由。
【くくりの巫女に会ってはいけない】
村に伝わる伝説だ。
「だから巫女の証を見せなきゃいけないの」
お姉ちゃんが私を見て言った。
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