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「と・に・か・く!」
「他に何か?」
「まあ落ち着け。そんじょそこらの貴婦人じゃ及ばないスタイルが台無しだぜ。」
"ゴルフ"の宥め方が謎な気もするが、気のせいである。
「"戦う貴婦人"ならそれなりの呼ばれ方の方が良いわね。"レディ・レックス"って呼んでくれる?パーティー中だけで良いから。」
携帯端末の向こうで、"シエラ"はどこか悪戯っぽい笑みを浮かべていた。因みに、彼女は19歳だ。"貴婦人"と呼ばれるには若すぎると言えよう。
「"レディ・レックス"だって?パーティーはフロリダでやるんだ。そう名乗りたいなら、独立戦争が始まった街を経由してもいいが、俺は寄り道は余り好きじゃない。」
"レディ・レックス"というのは、空母"レキシントン"の事で、レキシントンは独立戦争が始まった街だ。
「冗談よ。私は"シエラ"だもの。」
「了解。アウト。」
"ゴルフ"はそう言って通信を切った。
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