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ここは私立月並高校1年C組の教室、僕の前には担任の現国担当新野東馬、通称ニートなのだが……。
そいつに今理解出来ない宣告をされてしまった。
「お前今から生徒会室に行け」
「ふざけるなニート」
「おいこら俺は働いてるだろーが」
「で、なんだって?」
「だから生徒会室に行けっつってんだろ」
……はぁ? 僕なんか悪い事したか? いや、そうなら生徒指導室のハズ……。
「で、なんか悪いことしたっすか?」
「相変わらずの態度だなお前、いや生徒指導室じゃなくて生徒会室だってば、駒野井会長が呼んでるからよ」
あの美人会長にか? 平凡中の平凡、ミスター平凡の俺になんの用だ?
「まぁ行ってこいや」
じゃ、と言いそのまま教室を出るニート。鍵を閉めなくていいのか?
いやまぁいいか、んな事は……。で、生徒会室ってのは確か――
「二階だったよなぁ」
教室を出てすたこらと階段を降りる。降りてすぐ突き当たりの部屋の上には生徒会室のプレートが。
「ここか…」
コンコンコン
3回ノックして返事を聞かずにガチャっと扉を開けるが……。
やはりノックをしたあとは返事を待つべきだということを再度学んだ。
目の前には駒野井会長が着替えをしており、だけども違和感があった。
スカートをはこうとしていたらしいのだが……、目の前の会長はカッターシャツに赤色のリボン、黒いニーソを履いており、緑がかったブレザーがソファーに掛けられていた。スカートの中身のパンティなんて持っての他。目の前に広がった現実は、ボクサーパンツでもっこり――――
「し、失礼しました」
あぁ、思わず閉めてしまったぁ!!
つかえ? 誰? 今のは駒野井会長のはず……? ボクサーパンツにもっこり?
ボクサーパンツ+もっこり=♂
え? 男? 嘘あの美人会長が?
うぇっ!?
「ちょっとそこの扉の前にいる東雲君、入って来なさい」
とうとうお呼びがかかってしまったか……。仕方ない……。
「……失礼します」
再び扉を開けて中に入るが、そこには月並高校の女子の制服を着ており、黒髪長髪で大人っぽい顔立ちの有名美人会長、駒野井梓さんが座って居た。
あっ!! さっきのは幻覚かっ!!
疲れてたんだな僕は、今日授業中一度も寝てないしね。
「君は今何をみた?」
やはり幻覚では無かった模様だ。
「すみませんでした」
すぐさま綺麗な土下座を決め、許しをこう僕。
中々情けない格好だな。
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