偶像に備えられた肉

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「偶像に捧げられた肉」について解説いたします。 コリントは、ギリシャの港町。貿易港として栄えた町です。 港町と言うのは、どうしても、不品行が起こりやすいらしい。 ギリシャの宗教は、異文化交流でゴチャゴチャ。 もともとが、ギリシャ神話でお馴染みの通り、ギリシャの宗教は多神教ですよね。 多神教と言うのは、余所から神様が来ると、神様が増えるだけ、みたいな、よく言えば柔軟、悪く言えば無節操なところがあります。 コリントもそうでした。 そこへ、一神教のキリスト教が来て、しかもキリスト教は偶像礼拝禁止です。 神は無限のお方だから、有限の像に刻むなという宗教です。 カトリックでさえ、マリア像を拝むんじゃない、背後の神を拝め、取り違えるなよ、と口やかましく言います。 プロテスタントは、イェス像やマリア像が、なまじあるから、偶像崇拝するやつが出ると考え、これらを廃止しました。 だからプロテスタント教会の礼拝堂は、十字架一本きりですよね。 その十字架さえ偶像に転化し得ると、かけない教派がプロテスタントにはあります。 それほど偶像礼拝に厳しい宗教です。ユダヤ教時代から。 で、ギリシャ神話の神に供えられた肉、これを食ってはならぬと言い出す者が現れます。 そして、ギリシャ神殿のお供え物の肉は、余ったら、おさがりとして、市場に流れました。ギリシャ中の肉は「偶像に捧げられていた」可能性があるのです。 肉食うな、偶像礼拝になるぞと。 いつの時代も「教条主義者」っているものです。 ただ、「偶像礼拝禁止」について解説がいります。
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