結び

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こんな話をするのは、国旗掲揚・君が代斉唱という、強い兄弟である、Aさん夫妻を兄弟として迎え入れることになったからです。 相対的に弱い兄弟との間で、分裂が起こるのを事前に防ぎたいからです。 強い兄弟よ。 あなたは、尊敬と崇拝は別で、天皇を敬いながらクリスチャンが勤まるという、強い確信に支えられています。 だが、少しでも宗教っぽいものは避けたい、信仰のために、と、考える弱い兄弟を蔑んだり、哀れんだりしてはなりません。 神はおひとかた、聖書の神だけが神と考える者はみな兄弟です。 また弱い兄弟よ。あなたが、国旗・国歌を避けるのは自由ですが、避けない者を偶像礼拝の名目で裁いてはなりません。 松江赤色教会の牧師先生は、決して、日本が戦犯国で日の丸が恥辱の旗だから、挙式を拒んだのではありません。ご夫妻は、赤色教会の牧師先生を恨まないように。 あなたが強すぎたのです。そして、牧師先生は弱い羊にも責任があるのです。 当教会は壮絶なる覚悟であなたを受け入れます。 たとえて言うなら、なぜ仏教寺院は「葷酒山門に入るを許さず」と言うのか。 葷(にんにく)や酒が、罪の食い物だからではない。 これが性犯罪を誘発する、すなわち、弱い兄弟に躓きを与えないための規定です。 最後に繰り返します。 強い兄弟も弱い兄弟も兄弟です。神の子です。 国旗国歌で分裂をおこさないよう! それでは、クリスマスまでの数時間、祈りの時を持ちましょう。 今年最後のシモネタ説教を終わります。
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