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彼女もまた、とっても好奇心旺盛な子だったので、初めて見た自分と同じ(数ヶ月程年上ですが)幼龍に興味津々でした。
2匹の物語は、今始まったばかりです。
おまけ。
『え!?やだ、あなた!あの子希望龍よ!?』
『な、なんだって!?
…何故そんな希少種がこんな所に…!?』
『それは妾の養い子だからぞ。』
『『しゅ、終焉龍様…!?』』
『そなたらは水神龍(注・所謂7大貴族の内1貴族の長的な地位)の番か。そういえばこの岩山の近くはそなたらの縄張りであったな。』
『も、もしかして…この岩山は終焉龍様のお住まいで…?』
『…そなたらは若い水神龍のようだの。
幾千年前よりこの地は妾の縄張りであり、いかなる龍も立ち入ってはならぬ禁地だと知らぬとは。』
水神龍は一気に青ざめます。
終焉龍である彼女は、所謂龍の王族の中の王族。
1貴族の長であっても身分が違い過ぎるのです。
『ふん…まあ、良い。妾の養い子も新しい玩具を見付けたようでの。
アレがおれば、少なくとも迷子にはならぬであろうからな。』
言葉は悪いですが、そう言った終焉龍・ハガルさんは、誰が見ても母親の顔をしていました。
安心した水神龍の夫婦がハガルさんと育児友になるのには、時間はかからなさそうです。
終
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