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そんなディアンは、マーズが詰まっていた所を一通り教え終えた後、
「分からない所をチー姉様に聞いてきます。」
と談話室を出て行きました。
残された2人が即行で自室に戻った事は、言うまでもないでしょう。
さてさて。
寮を出て、チアヤを探しているディアンですが、一向にチアヤが見当たりません。
主の場所が直ぐに察知出来るコハクや使い魔のラゼルとシンラ達すらも見付からないときています。
「(昼御飯時になったら帰って来ますかね?教材室にレンさんの下ごしらえがありましたし…)」
流石ツッコミ担当ディアン君。チアヤの事がよく分かっています。
昼御飯時までの間、ディアンは仕方なく図書室で詰まった問題についての資料をさがす事にしました。
「(………って、ある訳ないですよね…万能薬及びその材料の応用調合比率が載っている資料なんて……)」
…チアヤはディアンを大調合師にするつもりなのでしょうか。
そんな資料、研究棟の限られた専門機関にすらあるかどうかが不明です。
「はぁ……チー姉様……」
うんざり気にため息を吐くディアン君。
それなのに、決して投げ出さないという強い子良い子でした。
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