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ピクッ、と古泉の肩が軽くはねた。
次いで、驚いた表情の古泉の瞳が、ふわっと優しく笑みを浮かべ、
「…ぼくも、あなたが大好きですよ」
照れも拗ねもない、真剣な声で、返事をされ、その笑顔につられるように、俺も微笑んだ。
確かに、あの古泉からしたら、この選択は、『間違い』かもしれない。
だけど。
俺は、ここに戻ってきたことを、すごい嬉しいことだと思う。
ハルヒは神様で、朝比奈さんは未来人で、長門は宇宙人で、古泉は超能力者の、この世界に。
なにより、そのSOS団の団員全員が、北高に通っていて、
古泉と俺が、お互い驚くほど幸せなこの時間の存在。
俺は、この世界にかえってこれてよかった。
次あっちの古泉と会うことができたなら、心からそう告げようと思う。
けど、それより今は。
やっと手に入れられた甘い時間を、古泉と2人きりで堪能しようと思う。
fin.
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