137人が本棚に入れています
本棚に追加
そらしていた顔をくいっと元に戻され、また見つめ合う形にさせられてしまう。
さらに顔が熱くなる気がした。
「もしかして…期待してくれたんですか?」
「ち、がうっ」
震えそうになる声を振り絞るようにして、必死で否定する。
「その割には、体が震えているようですが」
けれど、そんな俺の足掻きをあざ笑うように、くすりと微笑まれ、俺はさらに真っ赤になり、恥ずかしさに、瞳を潤ませる。
くそ、わかってる。俺はバカだよ。
口滑らせるし、ほんとは今物凄く怖いし、…胸が凄いドキドキしてるよ。
「…キョン君」
「なんだよ」
名前を呼ばれ、その状態で顔を上げると、不意に、見つめた古泉の瞳が揺れ…
「…すみません」
「え…」
次の瞬間、俺は、古泉に、唇を奪われていた。
最初のコメントを投稿しよう!