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「は…っ、はぁ…」
唇が、互いの唾液で濡れそぼり、それでもまだ、古泉からの口づけは止まらなかった。
「もう…やだ」
「はぁ…はぁ…」
俺が拒絶の反応を見せると、俺と同様息を切らせた古泉は、俺への口づけをやめ、自分の唇を舌でなめ、唾液をなめとる。
その獣じみた動作に、自然と俺の体が震えた。
…怖い。
「逃がしませんよ」
さっきも言われた台詞をもう一度言われ、今度は強引に壁に押しつけられる。
「不覚でした」
痛む肩と背中に、顔をしかめながら、目の前の古泉に目をやると、
「まさか…こんなことになるなんて」
意味の分からないことを述べられ、気づくと俺は、もう一度古泉にキスをされていた。
絡まる舌は、まるで今の古泉を忠実に表しているかのように、俺の心をかき乱す。
いきなり絡められたかと思うと、予想もしていなかった場所に舌をはわされて、突然の感触に、俺の体が震えた。
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