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『俺は、古泉が好きだ』
恥じらう必要なんてない。俺は青春を謳歌する女子学生でもなければ、手をつないだことのない初々しいカップルの片割れでもないんだ。
今の俺に必要なのは、勇気だ。
『…は?何をおっしゃっているのか、わかりませんね』
『言っとくが、お前じゃない』
古泉の目が、ぱっと見開かれる。次いで、取り繕うように微笑みを浮かべやがるが、作り込みの荒い仮面にしか見えなかった。
『そんなこと』
『わかってないだろ』
俺>古泉の図ができあがりはじめている。
このまま、押し切る。
『お前は古泉じゃない』
『…るさい』
『お前は、俺が好きな古泉じゃない』
『うるさい!!!!!!』
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