Memory1

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「ピピピピピピ…ピ…ジジジジッ」 壊れた目覚まし時計で起きた俺は停止ボタンを押して布団から起き上がりグシャグシャになっている髪の毛をかきながら片手にその壊れた目覚まし時計をとった。 チューリップの形の目覚まし時計。 何時誰に貰ったのか何時どこで買ったかまったく覚えてねえんだ。 俺は藤嶋 晴矢(フジシマ ハルヤ) でも本名じゃない。 俺は今14だから…3年前かな? 気が付いたら警察がいて0から11までの記憶が綺麗さっぱり無かったんだ。 下の名前は分かるけど上の名前が分からないから親も知らないし一週間ぐらい呼びかけたんだけど誰も来ないし捨て子かもって考えた警察は藤島家の養子になって現在一緒に暮らしてるってわけ。 まあ別に本当の親がいなくても寂しくねえし藤島の母さんと親父が優しくしてくれてるからいいけど。 毎日みるあの夢…最初は全然何言ってるか分からなかったのに段々はっきり聞こえるようになって小さい男の子と小さい俺が何してるまでは分からないけど顔ははっきり見えて泣いてたりしてた。 段々見えてくる度に目覚まし時計もいかれてくるし…最近寝るのがちっと怖いんだよな…。 「晴ちゃん、…ねえ。…あ、やっべ。」 そんな事を考えながら時計を見てると時間に気づいていそいそと準備をし親に挨拶をしてご飯を食べ鞄を持つと家を飛び出した。 右に曲がって突き当たりを左に曲がれば信号があっていつも一緒に学校へ行ってる友人が電柱に寄りかかって待っていてこっちに気付くと微笑みかけてきた。 「10分遅れたね。」 膝に手をついて息を整えているとこいつ、基山ヒロトは待ち合わせの時間から何秒遅れていたか計っていて背中を軽く叩かれた。 「仕方ねえだろヒロトが早すぎんだよ。七時に待ち合わせって何時に起きてんだって。」 話しているうちに信号は青になって息が楽になると二人で話しながら学校へ向かった。 .
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