Memory1

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「そういえば知ってる?今日転校生が来るの。」 信号を渡るとヒロトが話しをふってきた。 こんな中途半端な時に転校生何か来るんだ~と思いながら‘知らね’と手短に答えるとヒロトは何か企んでるような顔をした。 「今回の転校生は掘る方かな?掘られる方かな?どっちだと思う?」 「まだ見てね~から分かんないけど転校生が来るってヒロトが知ってるって事は俺らのクラスメートになるんだろ?」 正解っと語尾に星がつきそうな返事を返してくるとその表情は楽しさで溢れていた。 俺の学校は男子校でほとんど野郎集まりだ。 欲求不満者が飢えて同性愛を求めたのが去年の夏の日だ。 今は春の五月だからもうすぐ一年になる。 攻めと受けは外見、性格で決めるんだ。 受けで有名なのは二年六組の吹雪 士郎、二年一組の佐久間 次郎。 ま、外見が可愛いからな。 攻めで有名なのは…まあヒロトとかかな。 攻めとかは興味ないからそこまで詳しくねえし。 「……。」 「ん?」 誰かに見られている様な気がして後ろを向いたけど学生が多すぎて誰に見られてるか分かんなかったから気にせずにまた歩き出した。 .
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