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眼鏡をかけているのは、直接相手の目を見るのが怖いからだ。
本当は少しも目なんか悪くない。
つまり…伊達眼鏡。
だって…
(【優等生の山南敬助】のイメージには、こっちの方がお似合いでしょう…?)
「…加奈?加奈の前では自分を隠すのやめますよ…」
眼鏡を外した山南がやけに大人びた表情でそう言った。
そんな山南の様子に
「今までずーっと大変だったのね?」
と佐倉は眉を下げた。
それから、山南も毎日昼休みに保健室へ通うようになっている。
午後の授業に遅れても、大抵見逃してもらえる。
普段生徒会長までして得た信頼は、実に様々な所で役立っていた。
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