三章

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あれから数ヶ月。 先日の戦は我が国の負けだった。聞いた話によると、期待の新人だったしんがりが、斬られたらしい。 あの桜の木の下に紅は着ていた。ぼんやりと空を眺めて呟く。 「翔乃進……」 その瞬間、紅の頭に翔乃進との思い出が溢れてきた。紅の目から涙が溢れそうになったとき、 「紅!」 と、声が聞こえた。 振り返ると、そこには…… 「紅、ただいま!」 紅の目からとうとう涙が溢れた。そのまま紅は走ってその人の胸に飛び込む。 「翔乃進、お帰り!」
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