やっぱりそうなるよなぁ…

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ホテルに入り、まず受付にあった名簿の自分の名前に丸を付ける。その後皆と会場に入った。 未「それぞれのクラスのプラカードがあるから、まずはそこに行きなさい。その後は基本的に自由よ」 確かに広い会場にはプラカードがステージ前に見られた。クラス表とかを見た時は気づかなかったけど、1学年に4クラスしかないようだ。 それと、保護者らしき人も見受けられる。どいつもこいつも無駄に着飾りやがって。 そんなことを考えながら3人で1組の下へ向かう。既に20人ほど揃っていた。 先に来ていた奴らが『どんな奴が来たんだ?』とでも言いたそうな目で俺達を見てくる。 今俺達は悠紀を真ん中にして横に並んでいるのだが、明らかに視線は俺の隣に向かっている。 まぁ、理由なんてすぐわかる。弥生は見た目は良いからな。悠紀も女の子らしい格好をしてるからなかなかの可愛さを誇るし。 先「えっと、今来た3人は誰かしら?」 恐らく担任だろう人に尋ねられる。 弥「如月弥生です」 悠「水無月悠紀だよー」 端「鷹山端也太」 簡易自己紹介を終えて改めて思ったけど、月の名前多いなぁ。二人だけで12個のうち3つも制覇してんじゃん。 悠「端也太ー、ちょっと無愛想だぞー?」 端「良いんだよ、こんなもんで」 所詮こいつらは居るだけの存在だ。仲良くしようなんて気はさらさらない。 しかし悠紀。俺に話し掛ける時に袖をクイッと引っ張るのやめてくれ。お前は無自覚だろうけど可愛いから。その仕草すごい可愛いから。 でも、直に触られなくてよかった。もし触られてたら、その手を強く払い除けていたかもしれない。悠紀もそのことを覚えていたのだろうか。 先「OK。如月さん、鷹山君、水無月さんね。もうちょっとで校長先生の話があると思うから、それまで待っててね」 30代女性とおぼしき担任は名簿らしきものを取り出し、ボールペンで何かを書いていた。 その後、俺達より遅く来た人が何人かいてやっと全員揃い、校長の話が始まった。 あの校長、白髪っぽくしてるけど、かつらなのが一目でわかる。違和感の塊だからな。
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