09..帝 国 革 命 !?モテの神髄と嫉妬の究極!

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中等部の内部調査を任された双子の妹・琶月と姉・柚月だが、 琶月のほうは下手すりゃどんな目に合うかもわからない自分の立場なんぞお構い無しに、初日からこんな調子だ。 それに反して柚月の影の薄いこと。 あと内部調査員なのに何故か補習授業を受けているらしい。 なんでも教員とのコミュニケーションが上手く取れないそうで・・・。 そんな凸凹姉妹の世話役?を任されたのが中等部生徒会長の夏弥だ。 就任仕立てで早速ややこしい仕事を担うことになった夏弥。 しかし嫌な顔ひとつせず、新任の自分を認めてもらうため中等部生徒会室での初日の顔合わせでも、とびっきり明るい笑顔で出迎えたそうだ。 が・・・ 「何そのちょんぼり。5歳児が限度だと思うよ。」 夏弥のトレードマーク、左上に結われたしっぽのような髪に端っから喧嘩腰で突っ込んできた。 「そんなん言わんといてよー。これ結うのクセやねんあたし。」 おそらく一瞬イラッとしたのだろう夏弥だが、笑顔をひきつらせながらもまだ堪えて友好的態度。 しかし琶月は・・・ 「妹キャラとかかぶりすぎ。すっごいムカツク。」 チッと舌打ち。 ・・・それが合図。 「・・・調子乗ってんちゃうぞボケ。」 夏弥がキレた。 「そもそもお前妹てキャラちゃうやろ。」 「あたしじゃないわよ、姉の柚月。あなたが居たら柚月の影が余計薄まるじゃない。」 「知らんがな。あたしおらんでも充分うっすい空気やんか。」 と、実はその時琶月の隣に居た柚月にまで火の粉が。 いきなり睨まれてビクつき無言でシュンとなる柚月は、キャラにケチをつけられても尚存在をアピールすることはない。 そしてこの二人が犬猿となる決定的瞬間が・・・これだ。 「言っとくけど芹沢センセーは柚月のものにするから、その妹キャラ辞めなさいよ。」 「なっ!?」 「は、琶月ちゃん!?」 中等部生徒会室の空気が歪んだそうで・・・ その場に居ない俺をネタに亀裂を大きくさせた二人は、以後常に火花を散らすようになったと言う。
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