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「・・・はい、はい・・・今すぐ向かいますわ・・・。」
どうやら呼び出されたらしい。
溜め息混じりで受話器を置き、一度こちらに視線を向けたが
ももしろが超絶スマイルをかましたせいで、今にも悔し涙が出そうなのを必死に堪え部屋を出ていった。
走り去るような足音と共に、会長の叫び声が遠く響きながらコダマしている。
台詞は多分、"アホぉぉぉっ!!!"
・・・アンタがな。
会長の居なくなった会長室には、重く静かな空気が漂う。
その空気をイチ早く揺らしたのはももしろだった。
「んふふぅ~っ♪ヒメ、かーわいーんっ!!!!♪」
・・・ほら、やっぱりワザとだ。
俺の腰に腕を巻き付けたまま、
背中に顔を擦り付けて会長イジリを御満喫。
「ももしろキモイ、離せ。つか会長で遊び過ぎ。」
「にゃはん♪ひびきクンだってヒメとイチャイチャしてたじゃん!」
「俺はいーの。3人グルになって年明け初イビリか?」
「むぐぐっ・・ぷはっ!僕は違うぞぉお!?ただモモが秘書沢を懲らしめに行こうと言うから!」
「高遠先輩、木偶の坊にガムテ。」
「あぁ、すまんな。」
「ちょ!?みゆ・・ンむぐっ!?」
腕を組んだままももしろと状況整理している脇から木偶の坊・碧衣朔真がしゃしゃり出る。
どうやって口元のガムテープを剥がしたんだろうか。
なので再度高遠美優に抑え役を要求。
高遠美優がちょいと楽しそうなのは気のせいじゃない。
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