09..帝 国 革 命 !?モテの神髄と嫉妬の究極!

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~夏弥side~ 「ほんっまなんなん!?」 生徒会室に戻ってからドッと押し寄せる疲れがあたしを椅子へ誘う。 溜め息すごいわ。 「まぁまぁ、一条会長。」 眉をしかめるあたしに特製ココアを差し出して笑うんは、最初の会長のリコールの前からおった副会長の伊勢谷 津(イセヤ リツ)君。 大人しくて物腰の柔らかい・・・あれや、THE 草食男子。 オーラまでふわっふわや。 「わーい!いせ君のココアや!」 あたしは就任初日から生徒会員全員にあだ名をつけた。 んで、伊勢谷君は"いせ君"。 特製ココアを見たあたしの反応に生徒会のみんなも笑みをこぼす。 あたしはその明るい笑い声に調子良く笑いココアに手を伸ばす。 と、 「でも飲む前に仕事片付けてくださいね。」 「・・・冷めてまうやん。」 サッとあたしからココアを遠ざけるいせ君。 「朝から油売りに行ってた一条会長がいけないんです。」 ずっとふんわり笑顔でコレやで。 あたしは元から秘書とか付けへん主義やけど、いせ君が副会長兼秘書みたいな感じ。 「いせ君の特製ココア飲まんと朝から仕事なんかでけへ~ん。」 「ついさっき桜御様と火花散らしてきたんですから大丈夫でしょう。」 「・・・燃え尽きた。」 「新米会長が甘えた台詞を吐いたら駄目です。」 「・・・ハァイ。」 そのやりとりに和むように、今日も生徒会と上手く馴染んでく。 生徒ともちょっとずつ打ち解けてってると思う。 上手くいかへんのはあの双子だけや。 言うてることは・・・ まぁ・・・ 間違うてへんとこもあるやろうけど・・・ でも響さんに関しては聞き捨てならんわ! あたしかてちゃんと恋してるもん! 姉様やから敵わへんて思うし、幸せでおってほしいて思うだけやし! 「・・・。」 ・・・響さん・・・ ―ボソ・・ 「・・・やっぱ響さんてモテんねや・・・。」 「一条会長もファンなんですか?」 「!」 うっかり声に出たソレにいせ君が穏やかに反応した。 思わずいせ君を見上げた顔を赤らめた。 「ファ、ファンちゃう!ほんまの片想い!」 「?南田様と付き合ってるんじゃ?」 「ブッ!な、那智兄!?え!?それボケ!?」 思わず吹き出してもうたやないか。 あたしと那智兄がコイビトて。 なんのギャグやねん。
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