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あれは俺を会長から引き離すためだけに、むしろ学院全体が巻き添え食らって行われた試験だ。
言わばとばっちり。
降りかかった火の粉。
戦乱中の流れ弾。
だから別に学院の生徒をどうにか潰そうと目論まれたモノではない。
・・・なのに何故こいつらは、とばっちりを食らうハメになった原因の俺に礼を言うのだろうか。
てかこいつらには非公開だったが、那智は事実を知ってる筈・・・あ。
『まさか・・・。』
うっすらと読めてきた状況。
再び那智を、疑うような視線で睨みつける。
と、胡散臭い程の笑みを崩すことなく
"話に合わせて黙ってろよ"みたいなオーラを放っていた。
・・・実際そんなオーラかどうかはわからんが。
なんとなく、何か企みを持ってクラスの連中に
・・
ホラを吹いたのだろうと理解した。
「芹沢君、いや芹沢様万歳!流石はヒメギミの秘書様!!」
「お慕い致しますぅ!!」
「芹沢様!素敵!!」
「うんうん、響のお陰や。みんなこの恩は忘れたらアカンで~。」
「「「「はい!!!!」」」」
「・・・。」
セレブエリート校が聞いて呆れる洗脳ぶり。
そして那智の人を惑わせる口ぶりが相当なモンなんだろうと、心の中で感心していた。
・・・・・・でもなんか・・・
めんどくさい展開になってきたな。
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