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いやいやいやいや!
会長キャラ!
自分のキャラ見失い過ぎ!!
気持ちはわかるけど!
俺も内心おもしろくねーし!
ワザとじゃなくても野郎絶対やらしー妄想してんし!
むかついてんだけど!!
けどこの場合は我慢するのが道理だろ!?
『そもそも無意識に手が動くのはアレだ。男の心理っつーか、性?俺も過去に似た失態を犯したかんな。会長で。』
あの時は心底悔しくて、自分で自分を呪ったが・・・
よくよく考えりゃ逆らえないんですよ。
そんくらい女・・・てか会長の身体は危険なんです。
「ゔ~っ・・・グスッ・・・」
「「「ヒメ、お可哀相!!」」」
「すいません、本当に申し訳ございませんんっ!!!」
「・・・。」
だから誰が悪いわけでもないが、
強いて言うなら会長・・・
アンタ立場わかってんのか。
「会長、心底気持ち悪かったんだろうけど今回は水に流して下さい。」
「キモっ!?酷いっす秘書様!!」
「まぁ芹沢様、それではあまりに薄情です!!!」
「「「そうですそうです!!」」」
「ヒメギミの恋人なのに、愛が足りないですわ!!」
「「「そうですそうです!!!」」」
・・・うるせぇぞ、外野!
「つーかお前らわかってんの?授業始まってんぞ。」
「授業よりヒメギミのほうが大事です!芹沢様は違うんですか!?」
「芹沢様、見損ないましたわ!!」
「「「見損ないました!!!」」」
はぁ!!?
「ガタガタうるせ・・」
「結構。」
騒ぐ女子生徒達への苛立ちを吐き出す俺の言葉を、
今の今まで黙っていた会長が静かに遮った。
か弱く泣いていた会長はどこへやら。
重く鋭い声色が、周りの野次馬をも黙らせた。
そしてゆっくり立ち上がり、俯いたまま涙を拭う。
ウェーブのかかった髪の毛で隠れていて、表情すらわからない。
が、
「お騒がせしたわ、でももう大丈夫。皆さん教室へお戻りになって。」
もう空気でわかる。
声色でわかる。
展開が読める。
「―――――・・・それと、響。」
受難の真髄とは・・・
「今日から馬車馬のようにあくせく働いてもらうわよ。主人の命令は"絶対"ですから、覚悟なさい。」
このオンナの非道無しには語れない。
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