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「満月の夜になるとオレは別の人格に変わる、だから最初っからオレはマスターに対して演技をしていた…」
「じゃあ…」
「でも、この思いは真実…」
「…思い?」
アリエッタはフォルテの言葉を待った。次、どのような答えが出てくるかを。
「だが、まだ言わない…マスターの気持ちがまだ整理できていないから時を待つよ」
「?」
時?私の…気持ち…
何だかよくわからない、頭が混乱しているようだった。
「でも、これだけは覚えていて…満月の夜、オレだけが豹変するのではないことを」
「それって…どういう…」
だんだんと眠気に襲われて、言葉が途中で途切れてしまった。
「おやすみマスター…貴女が目覚めたころにはまた、もう1人のオレに会えますよ」
眠ったアリエッタの髪を優しく梳きながらフォルテは妖しく笑った。
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