記憶

3/5
817人が本棚に入れています
本棚に追加
/288ページ
「あんたいつまでご飯食べてんの!」 母親はテレビに夢中になっているナツタに声をかけた。 「えっ?あっやべ!」 ナツタは時計を見るといつもより15分も時間がかかっていることに気づく。いそいで食器をさげ洗面所にむかう。ナツタは素早く青い歯ブラシを手にとると凄い勢いで歯を磨く。そして自転車に乗り学校へ向かう。 ナツタの学年は不思議であった1年、3年生はキチンと各クラス40人で全5組で形成されている。なのにナツタの学年は198人しかいない、ナツタのクラスである5組と隣のクラスの4組が39人しかいないつまり、2人足りないのである。学校を辞めたとかではない。最初から存在しないのである。 だがしかし誰も疑問を持たないもちろんナツタも。
/288ページ

最初のコメントを投稿しよう!