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(うー…寒い寒い) 世の中はクリスマス。 普段は静かな住宅街も、この時期だけは色とりどりのイルミネーションによって華やかになる。 その住宅街を歩く少年…リュウタロウは母親に頼まれ、今日のために予約をしていたクリスマスケーキを受け取りに行って帰る途中だった。 (今年は何をくれるんだろう) 15歳になってもうサンタを信じる歳ではないが、毎年親からクリスマスプレゼントをもらえる。 ちなみに中身は開けるまでのお楽しみ。去年はゲームのカセットをもらった…ゲーム機本体を持っていなかったけど。 冷たい空気に鼻がツーンと痛くなり、ふわふわのマフラーに口元を隠して、自然とうつむきがちになっていた姿勢を正そうと顔を上へと向けると、ピンク色のひらひらしたものが視界に入った…。
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