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これは、任務を行っている時の教室での出来事。
蜜柑と棗が任務に行き、それを見守っている皆……。
だったはずだが、次第に仲間割れしてきた様子。
スミレ:「もう待ってられないわ、棗クンがピンチの時にこんな画面を覗いているだけなんて」
委員長:「正田さん落ち着いて」
スミレ:「この状況で落ち着いていられる訳……」
他の皆もやはりスミレと同じような状態だった。
落ち着いているのは、蛍と流架、そして委員長ぐらいのものだ。
蛍:「じゃあ助けに行く?少々危険だけど」
流架:「待て、もうすぐ授業がはじまるぞ」
次は……運が悪く神野先生の授業だ。
やべぇ、次神野の授業じゃん。抜け出すなんて無理なんじゃ……。
ある一人の男子がそう言うと、皆口々に彼の意見に賛同する。
そして皆、個人の席に座っていく。
と……その時スミレとその取り巻き(蛍、流架)以外が一斉に口を開いた。
スミレ:「あんたたち、それでいい訳?棗クンがあんな状況のままで」
「棗サンを助けよう」
持ち上げクンが立ち上がった。
蛍:まぁ、アイツより蜜柑の方が心配ね。
蛍は、誰にも聞こえないよう小さな声で呟いた。
流架:「棗……」
蛍:「いいわ、助けたい人だけで、でもやっぱりここに残る人も必要ね、なんていっても、次は奴(神野)の授業だし……」
委員長:「じゃあ僕は残るよ、提案なんだけど正田さんと流架クン、蛍チャンで助けに行くのはどうかな?」
蛍:「そうね、それでいいかしら。でも一つだけ気がかりのことがあるのよね」
流架:「気掛かりってなんだよ」
脱走……それはつまり学園を抜け出すことで。
そんな簡単に“ここ”を抜け出すことが出来るのか。
蛍:「いい?アイツ(棗)でさえまともにここ(学園)から出られなかったのよ、それを何の許可もなしに、どうやって」
すると……教室の何処からか声が聞こえた。
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