棗の心と蜜柑の笑顔

5/10
312人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
棗:「何処だ……あいつら」 棗は壁に手をつき、息をあわらげている。 一方の蜜柑とのばらは、本部に向かうための廊下を歩いていた。 蜜柑:「えっと……のばらちゃんはもしかして中等部生なん??」 のばら:「うん、私先輩に見えないから」 蜜柑:「そんなこと…先輩って呼んだほうがええかな??」 のばら:「そんな……蜜柑ちゃんが一番呼びやすいように呼んで」 蜜柑:「じゃあのばらちゃんで」 のばら:「うん」 蜜柑とのばらは、笑い合った。 流架:「おい、今井何処に棗が」 蛍:「知らないわよ、途中まで追っていたけど、見失ったわ」 流架と蛍が、棗を探していると、丁度そこへ蜜柑とのばらの姿が見えた。 蛍:「あっ……蜜柑と茨木さん」 流架:「えっ??」 蛍:「静かにして、後をつけるわよ」 蛍と流架は、蜜柑とのばらの後をつける。 前を歩いている蜜柑、のばらは…… 蜜柑:「のばらちゃん??それで何処に行くん?」 のばら:「……ペルソナのところ」 蜜柑:「ペルソナ??誰なん、その人」 蜜柑は、訳が分からないままのばらの話に耳を傾けていた。 そして少し進んだ所で棗と鉢合わせになった。 棗:「あっ……」 蜜柑、のばら:「あっ……」 棗:「お前ら……、おいソイツを何処に連れていくつもりだ」 棗はのばらを睨み、出来るだけ冷静に聞く。 のばら:「棗くん…私は……ペルソナに頼まれて」 棗:「ペルソナだと??どういうつもりだ」 のばら:「私にも詳しいことは」 棗:「……とりあえずコイツは返して貰うぞ」 棗はのばらから蜜柑を引き離した。 蜜柑:「あっ……のばらちゃん、ちょーあんた何するんや」 棗:「何もしねーよ」 棗は不機嫌そうな態度をとる。 そして、陰に隠れていた蛍と流架が出てきた。 流架:「棗……」 蛍:「蜜柑……」 棗:「流架何で??こんなところに」 蜜柑:「蛍??どうしたんや」 蛍:「どうしたって、蜜柑あんたを追って来たのよ」 蜜柑:「えっ??どういうこと」
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!