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棗:「何処だ……あいつら」
棗は壁に手をつき、息をあわらげている。
一方の蜜柑とのばらは、本部に向かうための廊下を歩いていた。
蜜柑:「えっと……のばらちゃんはもしかして中等部生なん??」
のばら:「うん、私先輩に見えないから」
蜜柑:「そんなこと…先輩って呼んだほうがええかな??」
のばら:「そんな……蜜柑ちゃんが一番呼びやすいように呼んで」
蜜柑:「じゃあのばらちゃんで」
のばら:「うん」
蜜柑とのばらは、笑い合った。
流架:「おい、今井何処に棗が」
蛍:「知らないわよ、途中まで追っていたけど、見失ったわ」
流架と蛍が、棗を探していると、丁度そこへ蜜柑とのばらの姿が見えた。
蛍:「あっ……蜜柑と茨木さん」
流架:「えっ??」
蛍:「静かにして、後をつけるわよ」
蛍と流架は、蜜柑とのばらの後をつける。
前を歩いている蜜柑、のばらは……
蜜柑:「のばらちゃん??それで何処に行くん?」
のばら:「……ペルソナのところ」
蜜柑:「ペルソナ??誰なん、その人」
蜜柑は、訳が分からないままのばらの話に耳を傾けていた。
そして少し進んだ所で棗と鉢合わせになった。
棗:「あっ……」
蜜柑、のばら:「あっ……」
棗:「お前ら……、おいソイツを何処に連れていくつもりだ」
棗はのばらを睨み、出来るだけ冷静に聞く。
のばら:「棗くん…私は……ペルソナに頼まれて」
棗:「ペルソナだと??どういうつもりだ」
のばら:「私にも詳しいことは」
棗:「……とりあえずコイツは返して貰うぞ」
棗はのばらから蜜柑を引き離した。
蜜柑:「あっ……のばらちゃん、ちょーあんた何するんや」
棗:「何もしねーよ」
棗は不機嫌そうな態度をとる。
そして、陰に隠れていた蛍と流架が出てきた。
流架:「棗……」
蛍:「蜜柑……」
棗:「流架何で??こんなところに」
蜜柑:「蛍??どうしたんや」
蛍:「どうしたって、蜜柑あんたを追って来たのよ」
蜜柑:「えっ??どういうこと」
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