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「しっかし、健斗さんも物好きですよね」
「何が?」
「姉ちゃん。見た目はまあまあですけど。かわいげなくて、女の子としちゃ、難ありでしょ。健斗さん、モテそうなのに」
まあ、確かに。難あり、か?
でも、おまえが言うな。
「ミイ、宛名書き、徹夜でしてたよ」
「あー……」
「家、出たのもおまえら夫婦のためじゃないの?同居なら、金、かからないだろ?広く使えるように、って気、利かしたんじゃないの?」
本当はおれを避けて、って説もあるけど。
「……ですね」
「それで、十分だろ」
ミイはわかりにくい。
でも
「いい女、だよ。ミイは」
あいつの悪口いっていいのは、おれだけだ。
「……惚れてますね。健斗さん」
ニヤつくな、弟。
「まあ、ね」
否定はしない。
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