クリスマス

9/11
前へ
/11ページ
次へ
「美味しい、たっちゃんありがとう」 そう言ってバッグから箱を取り出し渡す。 「はい、クリスマスプレゼント」 「えっ、俺に!開けていい?」 「どうぞ」 包装紙を丁寧にはがし箱を開けた拓海の顔に笑顔が広がる。 「ピアスだ~、クロムハーツじゃん。いいの?」 「お揃い、ほら」 そう言いながら美月は軽くウエーブがかった髪を触り左耳を見せた。 キラリと光るクロスのピアスをつけている。 「ありがとう」 拓海はスワロフスキーのピアスを外し早速つける。 「どうかな?」 「似合うよ、カードは恥ずかしいから後で読んでね」 そのまま会計を済ませ、夜のドライブに拓海は車を走らせる。美月は少し肩透かしをくらった気分でいた。 (ディナーとかご馳走になったけど、プレゼントは無いんだわ。ちょっと残念…)
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加