一儀 ~普通の少女~

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冥は一人、いや、正しくは二人でだが、仕事に向かっていた。 「なぁ、冥」 「……何。……今は集中したい」 これは黙れという意味だ。 だが、拓未の口は止まることを知らないない。 「いや、いつ冥は俺の気持ちを受け取ってくれるんだ?」 「…………」 「くくっ。視線だけで人を殺せるんじゃないか?」 「……殺せるなら殺したい」 「まぁ、遊びは終わりだな。それで今日の依頼は?」 「……副職。前回の本職は何かのミス」 拓未はまたかと言うように冥を見る。
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