大掃除

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「さあ、さっさと始めちゃいましょう!」 楓さんの気合いと共に、彩月はミキサーをはたきではたいていく。 「彩月さんて龍さんのどこがいいんですか?」 スパッと楓さんの質問が彩月に投げ掛けられる。 彩月は手にしたはたきを落としてしまい、それを拾いながら、 「な、な、何を!?あいつはだな……、変な奴なんだ。飴を投げてきたりして……乗ったあたいもおかしいけど。」 完全に口調も元に戻り顔を真っ赤にして、楓さんにまくし立てる。 「……ふふっ。私はどう、と聞いたんですよ?真っ赤にしてどうかしましたか?」 楓さんの顔はにっこり笑い、と言うよりニヤニヤしながら彩月を見る。 「ったく。酷いですよ楓さん。」 ようやく落ち着いたのか、敬語になり楓さんに言えば、拗ねたような顔になる彩月。 「いえ、オフィスラブもいいですが……。気を付けて下さいね?我がオフィスのイチオシなんですから。」 「解ってる。」 釘をさす楓さんに彩月は真剣に相手を見つめ答える。
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