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一人で今日の仕事をしていると、オフィスのドアが開いた。
「皆帰っちゃいましたか。」
『ああ。さっき皆帰ったとこだよ。』
中に入ってきたのは楓さんだ。
手には袋を持ちオフィスの机に置く。
『それは?』
「あ、これは着物ですよ?晴れ着を着せようかと思いまして。」
楓さんはしれっと言えば僕の後ろに立つ。
「何してたのですか?」
『ん?どうすればもっと皆が楽しく、能力が伸びるかを考えてたんだ。』
大きく伸びをして作業を終えて机の上を片付けてから楓さんの方に向き直る。
『僕に出きる事を一生懸命にするだけって結論に至ったけどね。僕達スタッフが頑張ればいいんだってね。上が動かないと下は動かないし。』
肩を竦めて相手に言えば立ち上がる。
『さあ、そろそろ年越しそばでも、頼むかい?』
「ですね。そろそろ彩月さんも来るでしょうし。」
僕は出前で年越しそばを注文したと同時に彩月がドアを開けて中に入る。
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