大晦日~年越し

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「ふ、二人きりとか聞いてないぞ?」 さっきから彩月は不機嫌だ。 理由は僕と二人きりなどと考えて居なかったのだろう。 『……二人で行ってこいって……。まあ、僕は二人きりで行きたかったからいいけど、ね。』 運転しながら、少しニヤついていたのか彩月が僕を睨む。 「こ、心の準備を考えてくれたって…。」 『したら来てくれたのかい?』 「……馬鹿、勝手にしろ。」 少し悪戯し過ぎたのか、彩月が黙る。 そのまま暫く無言で、車を走らせていると、目的の神社に着いたので、彩月を降ろす。 『ちょっと、歩くけど大丈夫かな?』 「ああ。」 短い変じきり無言になる彩月。 『じゃあ、行こうか。』 それから、暫く沈黙が二人を包む。
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