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宴もたけなわになってきて、候補生やレッスン生を家に送り届けて、またオフィスに戻ってきた。
「お帰りなさい。」
そこには彩月がいた。
『……何か飲むかい?』
楓さんも居ないオフィスでずっと待っていてくれたから、何でとかは聞かなかった。
彩月が紅茶、と頼んだので自分の分も入れて彩月の前にカップを置いた。
『お疲れ様。こんな遅くにこんな所に二人きりで大丈夫?』
「大丈夫じゃなかったら帰ってるよ。」
二人きり又は楓さんを交えた三人の時はデビュー前の荒っぽい言葉を使う。
最初は慣れなくて仕事先で色々あったのもいい思い出だ。
『信用されてるのは嬉しいよ。ただ、疲れてないかい?仕事終わってとんぼ返り。イベントMCまで任せてさ。』
僕は、彩月の体を本当に心配して言った。
「大丈夫、大丈夫。私はそんなにやわじゃないよ。」
ヘラヘラ笑う彩月につい僕は……。
『大丈夫じゃなかったらどうするんだ!!僕は彩月に倒れられたくない!!』
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