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「それってDV〔ドメスティック・バイオレンス〕じゃないですか!」
「うーん、ちょっと違うかな。
多分、彼の場合は自業自得なんだろうけどね?」
「どういう事ですか?」
「まあ、本人と話しをしてみれば分かると思うよ♪」
辰彦は意味あり気に美智子に言った。
――――――――――――――
「只今、戻りました。叔父上――」
「例のパーツは持ってきたのはいいが、お前ともあろう者が、かなり手ひどくやられたようだな。一体何があった?」
レイフォンを見据えながらリスター・グライドは眉をしかめつつレイフォンに問いを発する。
「ハッキリした事は断言出来ませんが“得体の知れぬADらしき何かに”やられました。」
「……有り得るのか?
お前のスフィナスを含む3機は、解析できた2割の古代技術を現代技術に転用したものだぞ?
少なくとも現段階のAD技術では、これに対抗し得る術など無い筈だ。
同じ古代技術を再現したもの或いは“古代技術の遺物”そのものなら話しは別だがな――」
そんなリスターの言葉にレイフォンは一瞬ではあるが思案しリスターに問い返した。
「叔父上、古代技術に気体や液体を金属化するような超高次元の技術などはありましたか?」
リスターは暫しの沈黙の後、ゆっくりと返答した。
「現段階では、そのような技術は見受けられない--」
--と。
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