突然の出来事

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バンッ 雪の積もる屋上に立つ。 足跡ひとつない、真っ白な世界。 本当にひとりぼっちになったようだ。 私の毎日は、コウちゃんで いっぱいだ。 小さいころからずっと一緒で、 毎日毎日一緒にいて、 コウちゃんのいない日なんて なかった。 コウちゃんのいない世界なんて、 私には考えられない。 コウちゃんのいない世界なんて、 いらない。 今すぐそばに行きたい。 「コウちゃん、待ってて。」 私は、涙をぬぐい、 フェンスにのぼろうと手をかけた。 .
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